積む、運ぶ、移動する、今時のアウトドアではクルマは不可欠。車種選びはもちろんだが、車高をリフトアップしたり、ルーフラックを付けたり、それぞれの用途に合わせてカスタマイズする。オーナーそれぞれに、好きなスタイルはさまざま。ライフシーンに合わせて、選び、統一感を出し、長年にわたり愛用してゆく。それはまさにアウトドア・ギアそのものだ。カッコ良さと機能性、どちらも譲らずに仕上げられた「相棒」を集めてみました。 3台のキャンターが今回の主役。仕様の異なるキャンターがそれぞれの役割を持って登場。オーストラリアへの夢を背負った仕様、クレープ屋さんの移動販売車両、アクティビティのトランスポーターとしての3台。働くクルマとして生まれたキャンターが、カッコいいレジャービークルとして生まれ変わっている。 柔軟な発想と行動力がなければ成し得なかったキャンターカスタム 今回の取材を受けた際、耳を疑った。対象車両はキャンター。さらに一人で3台所有しているという話。それも、仕事用の車両ではなく3台ともプライベートで所有しているとのこと。「えっ?なんで?」と思ったのだが、実際に車両を見てちょっと納得。キャンター、かっこいい! 基本的にサスペンションはノーマル。リフトアップなどは行なっていない。ダンパーを交換し、乗り心地を向上させているだけ。しかし、驚いたのだが、37インチのタイヤが装着可能とのこと。これだけで、かなりシルエットが変わる。 Hitori454さんに、なぜキャンター? という疑問をぶつけると「僕、昔から働く車が好きなんです。ある時、キャンターの集まりを見て、これだ!って思って、迷わず購入。今、飲食系の仕事をしているんですが、2年後を目処に、オーストラリアを旅したいんです。そのために今、いろんなシチュエーションで使いながらカスタムをしている真っ最中なんです」とのこと。メイン車両は、ダブルキャブのロング。他車種流用でフロントバンパーを装着。リアにボトルカーコンテナを装着し、荷物を積めるだけでなく、様々な生活用品を装備。3方向からアクセスできるボトルカーコンテナは、なんとHitori454さんが自分で架装したとのことだ。 今回のキャンターの撮影場所は、Hitori454さんの秘密基地。趣味のバイクやSUPの道具の保管などをしている。撮影カットは地面が土だが、コンクリートの場所があり、そこで、キャンターのチューニングや整備作業をほとんどこなしているという。驚いたのが、キャンターの下廻りを整備する際、潜るのでは効率が悪いと思い、ブーム付きのトラックを購入し、必要な時には吊り上げて作業しているのだそうだ。 完全オリジナルのコンテナボックスは、3方向に扉が開き、用途に合わせて使える 今回のメイン車両がキャンターのダブルキャブロング。2年後にオーストラリアへこのクルマで旅に出るために、今現在キャンプなどを楽しみながら、カスタムを進めている。驚きなのが、そのカスタム全てhitori454さんの手によるDIY。サイドオーニングを装備し、リアのコンテナボックスには自転車を常時搭載。様々なアイテムを収納し、どこからでもアクセスできるように、3方向に扉を設置。積載する荷物の大きさに合わせて、棚を変更することができる。ルーフの上に、今後ルーフラックとルーフテントを検討中とのことで、人が乗っても大丈夫な強度を確保する。 さらに、フォグランプステーとして使えるアウターゲージを張り巡らせてあり、様々なアイテムを装着できるマルチステーとして使用可能。ロングドライブを考慮し、運転席も助手席もブリッドのセミバケに交換済み。 驚いたのが、この場所で全塗装まで行なっているのだ。様々なアイテム交換や、整備作業などもブーム付きのトラックを常備し、吊り上げることで様々な作業が行える。柔軟な発想と、なんでもやってみようとするhitori454さんの行動力と情熱には、脱帽なのだ。2年後のオーストラリアに向けて、着実に進化を遂げている。 SPECIFICATIONS●MODELS:三菱ふそう・キャンター高床4WD(平成27年式)●WHEEL:オーストラリア製ATW(17×9.0J)●TIRE:ニットー・トレイルグラッパー(37/12.5R17)●SUSPENSION:RANCHOショックアブソーバーRS9000XL●EXTERIOR:パラマウントタンドラ用フロントバンパー、T-MAX製前後5.4tウインチ、ボトルカーコンテナ、ダークグレー自家塗装、オリジナルルーフラック&フロント、テールランプまわり●INTEROR : ブリッドZAOUシート 青空整備と侮るなかれブームがかなり便利なのだ…